非常持出袋の中身のリストや選び方を中心にもしものときのための情報をお伝えしますニャン

大震災をシミュレーション その6 発災時

20XX年 7月24日 午後7時50分

足を引きずって歩くクロちゃんと、桃ちゃんを抱っこして歩くミケちゃんは、

近くの公園にくるのにずいぶんと時間がかかりました。

もう、だいぶ暗くなっていますが公園にはたくさんの人たちが集まっていました

みんなはラジオで情報を集めていたようでした。

そして、今回の地震の規模はマグニチュード6.5で、震度は7だったそうです。

また、近所で発生した火事はすでに消し止められたそうです。

「ご自宅が大丈夫な方は在宅避難をしてください。在宅避難が難しい方は避難所の小学校へこれからみんなで向かいましょう。」

町内会の会長さんがスピーカーでこれからの行動について話しています。

クロちゃんは足を怪我しているので、担架を作ってみんなで運んでくれることになりました。

006_担架

小学校への移動中、近所のおばあさんが話しかけてくれました。

「桃ちゃんも無事だったんだね。怖かったでしょう。。泣かなくて偉いね。」

ミケちゃんはみんなと一緒に避難所へ向かうことが出来てホッとしました

 

 

避難所では他の町内から来た人たちの手ですでに開設の準備が始まっていました。

ミケちゃん、クロちゃんの町内の人達も受付で名簿に名前や住所を記載します。

そのあと、1人に1つ乾パンの缶詰と飲料水が渡されました。

居住スペースは簡単な囲いで区切られていました。クロちゃんとミケちゃんはお隣さんになりました。

クロちゃんは足を怪我しているので横になって休むことに。

ですが、固い床ではなかなか寝付けません。

痛い足を引きずりながら、毛布かなにかないかと聞きに行くと、数が足らずもうないとのことでした。

 

後から来た避難者たちが、自分たちの食料はないのかと騒いでいました。

体育館の入り口付近は騒然となっていて、クロちゃんは少し恐怖を感じました。

 

自分のスペースに戻ると、隣のスペースでごそごそと音がします。

見てみると、ミケちゃんが小さなお菓子の袋を開けて桃ちゃんにあげていました。

そして、クロちゃんに気付いた桃ちゃんが

「んっ!んっ!どじょ。どじょー」

と言って、お菓子を1つ手渡してきました。

「いいの、おねえさんはいいのよ」

と、遠慮したのですが、桃ちゃんはまだ言葉が分からず、

「んっ!ん!」と言って渡そうとしてきます。

「遠慮なさらずに、よかったらどうぞ。」

とミケちゃんも言い、さらにお菓子の袋を1つくれました。

クロちゃんは申し訳ない気持ちと情けない気持ちでいっぱいになりながらお菓子を食べました。

「良かったらバスタオルもどうぞ。下に引けば少しでも違うと思いますから」

ミケちゃんがバスタオルを差し出してくれました。

「私たちはもう一枚あるのでそれを使いますから」

クロちゃんはタオルの上で横になりながら、また涙が出てきました。

(自分がこんな情けないことになるなんて思ったこともなかった。。)

 

避難所の現実

避難所には十分な食料が備蓄されていると思っている人が意外といます。

また、救援物資も大量に、そしてすぐに届くと思っている方もいます。

ですが、災害発生直後は人命救助が最優先となります。

場所によっては道路が寸断され、食料を運べない場所も出てきます。

避難所の備蓄品は以前よりも充実してきているとはいえ、必ずしも十分にあるとは言えません。

食べ物がいきわたらず、食料を配っていた係りの人につかみかかる人が出た話なども多くあります。

被災の状況などで必ずしも持ち出せるとは限りませんが、非常持ち出し袋は各家庭で必ず用意し、避難するときに可能な場合は持っていくようにしましょう。

また、地震災害などで餓死者が出たというのは聞いたことがありません

それでも、避難所などで混乱が起きたという話はよく聞きます

 

救援物資が届き始めるのは3日くらいからといわれています。

南海トラフ地震では一週間必要と政府が発表しています。)

パニックを起こしたりすることのないよう、冷静な対応が各個人に望まれます

そのためにも、非常持ち出し袋や自宅での2次備蓄を心掛けましょう。

大震災をシミュレーションその6