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大震災をシミュレーション その8 避難所編

20XX年 7月25日 午前9時50分

ミケちゃんは受付の係りを交代してもらい、教室へ戻ってきました。

そして、子供たちの面倒を見てくださった他の親御さんたちに挨拶をして、

いったん自宅へ帰ることを話しました。

「大丈夫なの?」

「はい。火事もおさまってるようですし、いったん自宅へ戻ろうと思います。」

「帰り道、気を付けてね。」

008_伝言ダイヤルを確認

ミケちゃんは帰る前にもう一度災害伝言ダイヤルのミケ夫さんの番号にかけてみましたが、

ミケ夫さんの伝言は残っていませんでした。

大丈夫なのだろうか?

ミケちゃんはとても心配になり、最悪な状況が頭をよぎりましたが、

そんなことを考えてはいけない。

自分は桃ちゃんを守りながら、ミケ夫さんのことを待とうと改めて思いました。

そして、新たに自分たちは家にいったん戻ることを伝言ダイヤルに残しました。

ですが、もう電池がほとんどなくなってきていたのでしばらくは電源を落としておくことにしました

電気も水道もガスも、すべてのライフラインは寸断されていました。

ラジオなどの情報でもまだ、復旧のめどはたっていないと言っていたのです。

 

 

ミケちゃんは帰る前にクロちゃんの様子を見に行きましたが、クロちゃんのスペースにはいませんでした。

周りを見回すと、クロちゃんは高齢者の方とお話していました

008_高齢者の話

家族が避難所の係りの仕事に行ってしまったりで、残されていた高齢者の方たちの話し相手になってあげていたのです。

(優しい人だな)

と、ミケちゃんは思いました。

高齢者の方たちも、話し相手がいてくれて不安が和らいでいるようです。

 

 

クロちゃんにいったん家に帰ることを伝えると、とても寂しそうでした。

「クロちゃんは旦那さんと連絡取れた?」

「まだ、繋がりにくいみたいで‥。せめてネットがつながるようになればラインかフェイスブック出来るんだけど」

「伝言ダイヤルは試してみた?」

「伝言ダイヤル?」

クロちゃんは伝言ダイヤルのことを知らなかったようです。

教えてもらい、早速試してみると、黒助くんからの伝言が録音されていました。

黒助くんは運転中に被災したけど、大丈夫だったこと。

隣の市の避難所に宿泊したので、今日歩いて帰ってくるつもりだと録音されていました。

伝言を聞いて嬉しそうなクロちゃんを見て、

ミケちゃんも嬉しい気持ちになりました。

でも、それと同時にミケ夫さんのことがまた心配になり、クロちゃんがうらやましくなりました。

 

20XX年 7月25日 午前10時45分

ミケちゃんは自宅に戻ると、桃ちゃんは靴を履いたまま上がらせました

自宅の中を片付けるまで、ガラスの破片などで怪我をしてしまわないようにとの配慮です。

自分は厚手のスリッパに履き替えて中に入りました。

ミケちゃんは、もしかしたら自宅に帰ったらミケ夫さんがいるのではないかと期待していました。

ですが、避難する前よりもさらに物が散乱しているほかは、家の中は静かで、変わりはありませんでした。

 

家に戻ってくるまでに大量の汗をかいたので、桃ちゃんにまずはペットボトルの水を飲ませます

自分も飲んでから、改めて家の中を見渡しました。

008_台所

ミケちゃんは、桃ちゃんが勝手にどこかに行ってしまわないように注意しながら、一番被害の大きかった台所を片付けました。

割れた食器などを片付け、床を歩いても大丈夫なようにしましたが、

冷蔵庫や倒れた食器棚は一人では無理そうだたのでそのままにしておきました。

2次備蓄品の一部を取り出し、リビングに運びます。

冷蔵庫の中の物は腐っているかもしれないので、片付けたかったのですが、

片付けている間にも余震でまた揺れるかもしれないので、

今日のところはそのままにしておきます。

ミケちゃんが台所に入れないように通せんぼをしておきました。

また、他の部屋も散らかってしまったところを片付けたりしながら、

危険な場所はないか確認してきました。

ガラスが飛び散っている場所などがなくなったことを確認して、桃ちゃんの靴を脱がせました。

食料品などは、もしまた強い揺れが起きても家具の下敷きになってしまったりしない場所に分けて置いておきました。

 

 

旦那さんと連絡がついたクロちゃん

クロちゃんは自分から積極的に避難所で役割を見つけていましたね。

弱者の立場の人の声は、非常時に気付いてもらえないことが多いです。

そう言った人たちに寄り添ってあげるような気づかいはとても大切だと思います。

また、みんなと一緒に活動することで自分の気持ちも落ち着くこともあります。

 

クロちゃんは、伝言ダイヤルのことは知らなかったのですが、

フェイスブックやラインなどのツールを試みていたようです。

今回は、ネットがつながらなくて使えなかったようですが、

フェイスブック、ライン、ツイッターなどは

震災時の情報収集手段や家族や友人との連絡手段として価値が大きくあがりました

ツイッターもフェイスブックも震災後に利用者が大きく増えたと言われています。

 

これらは現場の人がリアルな情報を発信してくれることで、

テレビやラジオよりも場合によっては情報が早いこともあったそうです。

また、駅の状態や給水車の来る場所と時間など、

現場に即した情報が得られることも

 

ただし、必ずしも正確ではない場合や、

デマなども流れてくることもあるので、

発信元が不明なものや、信頼性が低い情報の取捨選択は重要です。

 

ラインを含め、個人間のメッセージのやり取りは、

既読表示によって、見てくれたかどうかが分かるので、

返事がなくても安否確認が出来ます

離れて暮らす高齢の親御さんや親せきの方も、

可能であれば利用を進めると良いでしょう。

大震災をシミュレーションその8_その1

 

在宅避難を選択したミケちゃん

余震におびえながらも台所などの片づけをし、桃ちゃんのためにも危険を取り除く努力をしていました。

ミケちゃんの場合、2次備蓄品は一番危険な状態の台所にありました。

取れる分を他の場所に移動して、さらに分散して置いておいたのは大切なことだと思います。

いつまた余震で状況が変わるかわかりませんので、

色々なことを想定しておきましょう。

 

ライフラインが寸断され、水や電気がない中で当分暮らしていかなければなりません

自宅に戻ってきたとはいえ、これからも不便を強いられることになります。